リックオウエンスのアーカイヴ的名作、4ポケットの袖リブレザージャケットです。 カラー表記はBLACK、サイズXS(現在の46表記)です。 発売当時ハイブランドを紹介するファッション誌には全てに掲載されていたのでは？という程有名なアイテムで、スタイリストが私物で紹介していたこともあり即完売でした。こちらはビームスインター購入品で当時定価378000円でした。 このリックオウエンスの前下がりで、袖がドレープを生むほどタイト&ややロングというスタイルは、後に様々なブランドが追従した、所謂モードファッションのエポックメイキング的なシルエットです。どこかアンニュイで退廃的なムード漂う着古した様な質感は、このブランドらしくサルエルショーツやカーゴと合わせるのはもちろん、太めなストレートデニムに合わせてもどこかアメリカンな雰囲気が出ます。 US生まれのLA好きを公言するデザイナーならではの、トラッカージャケットというラギッドな物が元ネタでありながら、繊細なシルエットとアレンジで、シンプルながらRickの魅力と個性が凝縮されたアイテムです。特にフラップの繊細なステッチングがクオリティの高さを証明する圧巻のディテールです。 マテリアルは厚みがありながら強くウォッシュがかかった、非常に柔らかな牛革です。今の同ブランドのガチッとしたオイリーな革質とは異なり、ヌメり感は僅かにあるもののしっとりとして着易く、新品時からヴィンテージの様な質感で今もその雰囲気は保っております。 リックに限らず羊革は、袖口内側が擦れてボロボロに毛羽立ってしまいますが、牛革は堅牢なのでそんな事もありません。 一箇所瑕疵があります。右アームホールの裏地にブレスを引っ掛けて少し裂いてしまったので、原宿の腕の良いリフォーム店で似た生地で当該箇所を補修してあります。黒系の裏地ですし抜群に綺麗に仕上がっているので恐らく指摘しなければ気付かれないと思いますが、念の為記載致します。その他はリブも含め、ダメージ等ありません。リックのレザーは複数所有しておりましたが、シーズンによってはリブの毛玉が出来易い時もありました。こちらはそのような事もなく、その意味でも当たりシーズンと思います。 購入時はローテーションで着ておりましたが、今はお蔵入りで。持っておこうかずっと迷っていましたがやはり勿体無いので…お好きな方は是非。